単価交渉の成功率を上げるには?フリーランスエンジニアが心がける3つのフェーズ

単価交渉とは、フリーランスエンジニアが契約している顧客と交渉し、自身の報酬を上げてもらうことを指します。
フリーランスとして働くエンジニアにとって、自身の年収に直結する単価交渉は、エンジニアとして任されている仕事と同じくらい大事な業務のひとつです。

しかしながら、営業ビジネストークのスキルが問われるイメージもあってか、単価交渉に苦手意識を持っているフリーランスエンジニアも多いように感じます。

フリーランスエンジニアとして働き始めたけど、収入はどうやって上げていけばいいのだろう」
安定してフリーランス案件を受けられるようになったけど、なかなか収入が伸びない
こういった悩みを持つフリーランスエンジニアの方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、フリーランスエンジニア単価交渉を成功させるために意識すべきポイントを、「日常業務」「タイミング」「交渉」3つのフェーズごとに、それぞれ3つのポイントに分けてご紹介致します。

【PHASE1:単価交渉は日々の業務から!日常業務篇】

単価交渉をおこなうタイミングは、多くとも年に数回程度ですが、そこに至るまでの下準備は日常業務からすでに始まっています。
そこでまずは、単価交渉を成功させるために、日常的に心がけるべきポイント3つ、ご紹介致します。

『POINT1:任された仕事は100%以上の成果を出す』

フリーランスエンジニアまず基本的なところですが、任された仕事は100%こなしましょう。
単価アップを目指すのであれば、110%120%の成果を出すことが求められます。

フリーランスエンジニアの仕事は、任された仕事を卒なくこなして初めて「現在の報酬に見合った仕事をしている」と評価されます。
厳しい話かもしれませんが、納期を守ってまじめに仕事をしているだけでは、今以上の評価は得られません。
単価交渉は思うように進まず、月報酬が数千円上がる程度に留まります。

技術力のみならず、コミュニケーション力対応速度精神的な強さなど、皆さんそれぞれの得意な分野を、プロジェクト内で発揮することで、110%や120%の成果を評価され、単価交渉を有利に進めることが出来ます。

『POINT2:自身のスキルを磨く』

より多くの仕事難易度の高い案件を任されるためには、自身のスキルアップも欠かせません。

時代のトレンドを定期的にキャッチし、新しい言語ツール技術を習得して自身をアップデートし続けることで、自身の市場価値が高まり、理想的な単価アップが見込めるようになります。

例えば、Javaのプログラミングスキルを持っているのであれば、Javaを扱うアプリケーションのトレンドを調べ、ツールフレームワークの扱いに慣れておくのも良いでしょう。
新しい言語挑戦したいのであれば、自分が関わったことがある業界のアプリケーションで使われているプログラミング言語と、現時点で自身が扱えるプログラミング言語比較し、その隙間を埋めていくのも良いかもしれません。

何より、IT業界の需要を主線に置きながら、ご自身が興味を持っている分野をどんどん深掘りすることで、スキルアップをしながら自身の報酬に付加価値をつけていくことをおすすめします。

『POINT3:顧客との信頼関係を築く』

プロジェクトメンバー任されたことを100%以上こなし、スキルアップにも余念がない人であれば、あとは顧客と信頼関係を上手く築くことが出来れば、理想的な単価アップを実現出来ることでしょう。

何より、現場でプロジェクトに貢献するため必死に努力し、ワンマンではなくプロジェクトの一員として立ち振る舞うことで、顧客の信頼を獲得していきましょう。

「仕事が出来る人に任せる」という理由ではなく「〇〇さんだから任せたい」と言われるようなフリーランスエンジニアになれば、あとはタイミングと交渉手段さえ間違えなければ、単価交渉に成功するはずです。

顧客から信頼・信用を得ることの重要性は、以下のコラムも併せてご覧ください。

『信用=報酬』を意識するのは、フリーランスで稼ぐ為にも必要なの?

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【PHASE2:単価交渉の成功率アップ!タイミング篇】

日常業務の中で顧客との信頼関係を築けたら、単価交渉のタイミングを見極めます。
この章では、大まかに3つのポイントを例にご紹介致します。

『POINT1:現在の案件のまま契約を更新するとき』

フリーランスエンジニア基本的に、フリーランスエンジニアの仕事は、3か月半年などと期間を決めて契約を行ないます。
その期間中の業務で及第点の評価が得られれば、短期的なプロジェクトや案件そのものの終了時期でなければ、「引き続き3か月、お願いします」というように契約更新のご依頼を頂けるはずです。

例えば、1年以上同じ案件で契約更新が続いている場合、次回更新のタイミングで契約単価の見直しを依頼する、というタイミングが考えられます。

契約更新に伴う単価交渉の場合、単価アップの額はあまり高くなりません。
しかし、年に1度は、ご自身のスキルや案件への貢献度を顧客と確認し、適切な報酬が得られるよう単価の確認を行なうことをおすすめします。

ここで、ご自身と顧客とで報酬の考え方に大きな乖離がある場合は、どうすればより理想に近い単価交渉が出来るようになるか、自身に求められているものは何かを再確認します。

また、会話の中で得られた情報を元に、後述のような単価交渉のタイミングがないかを見極めることで、将来の大きな単価交渉を成功させる確率を高めることが出来ます。

『POINT2:より高スキルな役割や多くの仕事を任されるとき』

年収アップこれまではSEとして業務を任されていたが、次からは一部PLとしての役割も任されることになった、など、、自身に任される役割の難易度や仕事の量が増えたときも、単価交渉を行なう良い機会です。

特に、契約書に書かれている業務内容が更新されるような場合は、是非とも単価交渉の場を設けて、現在の条件のまま契約を更新することが適切かどうか、よく話し合うことが大事です。

最も、後述のように顧客には顧客の都合があり、すぐに単価アップ、とは行かない可能性もあります。
そのような場合に、ではいつから上げられるのか、それまでの仕事の割り振り方はどうするか、など、ご自身の報酬と評価、業務量をセルフマネジメントしながら会話していきましょう。

『POINT3:新しい案件に切り替わるとき』

最も単価アップが期待出来るタイミングが、案件が切り替わるタイミングです。
任される役割やポジションが変わったり、技術的な要求スキルが上がったりする場合に、求められるスキルに見合った報酬が得られるよう、ご自身の単価を見直す良い機会となります。

新しい案件に切り替わる際、顧客やエージェントが変わるのであれば、そもそもこちらから提示する単価が、初回の報酬額として提案するものになりますので、世間一般的な相場を大きく逸脱していなければ、問題なく単価交渉が進むはずです。

もし、同じ顧客や同じエージェントを介した案件で新しい案件にアサインされる場合、契約更新と似た状況になりますが、それでもご自身のスキルを正当に評価してもらうため、単価交渉の機会は設けることを推奨します。

勿論その場合、すぐに単価アップが望めない場合は、その理由や将来的なアップ額、期間などを明確にし、双方折り合いが付けば契約、とすることで、将来的な単価交渉の準備をしておきましょう。

【PHASE3:必要なのはトークスキルではなく下準備!交渉篇】

単価交渉が出来るタイミングが迫ってきたら、そこに向けて下準備を整えます。
トークスキルが必要にも見えるかもしれませんが、実際はトークスキルよりも、下準備や双方の信頼関係の方が重要になります。
今回の記事の最後に、こういった「トークスキルではない交渉術」についてご紹介致します。

『POINT1:交渉材料を見える化する』

案件を探すエージェントご自身に任されている業務の変遷達成具合貢献度稼働率などは、一生懸命に言葉で説明するよりも、資料でまとめられていた方が分かりやすく、説得力も増します。
長期でお世話になっている顧客であれば、参画期間も含めてこれまでの成果を列挙するEXCELシートを用意しておき、契約更新が行われる度に情報をアップデートしておくと良いでしょう。
その他にも、業務に直結しない自身のスキルアップや今後のキャリアプランなども見える化出来たり、打ち合わせの中で会話した内容(今すぐが無理ならいつからどの程度単価を上げて行くか、など)も備忘録として記述したりしておくことが出来るなど、双方にとってメリットがあります。
スキルシートスキルマップの作成と考えると少し大変ですが、単価交渉のみならずご自身のスキルアップのためにもなりますので、是非とも実践してみて下さい。

『POINT2:顧客の都合にも配慮する』

双方気持ちよく単価交渉を行なうためには、自分の都合や意見だけでなく、相手の都合も考慮して提案する姿勢が重要です。
特に顧客によっては、単価改定は毎年4月にしか出来なかったり、案件ごとの予算の都合があって単価アップが実現しづらかったりといった都合がある場合もあります。
そのような場合も加味し、顧客の予算や体制的に難しいことをお願いしている点は理解しているという姿勢や話しぶりなど、社会人として相手の都合を配慮した上で、こちら側がご相談している立場であることを忘れないようにしましょう。

『POINT3:契約先のエージェントを通して交渉する』

メッセージ顧客の案件に、エージェントを介して参画している場合、単価交渉は直接顧客に行なうのではなく、契約先のエージェントと行ないます。
この場合、顧客との信頼関係と同じくエージェント担当者との信頼関係も重要になってきます。
エージェントの営業担当は金額交渉のプロですので、ご自身の現状や希望、将来のキャリアプランなどを適度に相談しながら、現場の状況を適宜連携することで信頼関係を築き、エージェントと顧客との信頼関係が構築され、希望に沿った単価交渉が実現出来る可能性が高まります。

【まとめ】

エージェントご自身にとってはどれだけ正当な理由を持った単価交渉でも、金銭的な交渉はやはり気まずいものです。
どうしても顧客と直接交渉することにハードルの高さを感じるのであれば、我々エージェントを介して案件に参画頂き、エージェントを介しての単価交渉をおすすめ致します。
フリーランスエージェント経由で仕事を受ければ、単価の交渉は我々エージェントが行ないます。
また、スキルシートの作成や今後のキャリアプラン形成についても、エージェントトの営業担当者にご相談頂けます。
スキルに自信のある方はもちろん、挑戦したいけど迷っている方がいましたら、名古屋IT案件.comにご相談ください。

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